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業務用エアコンの購入ポイント!機種の選び方から気になる工事費用の大小まで

業務用エアコンを設置したいけれど、どんな機種を選べばいいのかな?
メリットもよく解らない…。
室内機だけ、または室外機だけの入替って可能なの?
今回は、業務用エアコンにスポットを当てて、あなたの疑問にお答えします。

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機種別の業務用エアコンの特徴

一般的な業務用エアコンには多種多様なラインナップがあります。
細かく分類されていますが、大まかな特徴を4つのパターンに絞ってみていきましょう。

天井カセット型

現在、最も普及しているのはこのタイプです。
室内機のほとんどが天井内に隠れますので、天井の見た目がスッキリ。
大きく分けて、「4方向型」「2方向型」「1方向型」となり、それぞれ吹出方向の数を示しています。
例えば4方向型なら、部屋の中央に設置することで、4方向へ空気を吹き出しますので、効率的です。
ダイキン工業から「ラウンドフロー型」というタイプも発売されていますが、こちらも「放射状に吹き出す」という機種です。
細長い形状の部屋なら、2方向型が良いでしょう。
また、中央に照明があって室内機を設置できない場合などは、壁際に1方向を設置します。
室内機への種々の配管・配線の接続も、天井裏でなされますので、見た目がとても良い反面、それだけのスペースが必要になります。
この「仕込むのに必要なスペース」をノミコミと呼び、天井の場合は「天井ノミコミ」と呼びます。
仮に天井ノミコミが20cmしか取れないのに、室内機本体の高さが30cmあれば、単純に10cm近くが天井の下に飛び出ることになります。
上手く隠すパーツも別売されていますが、余計な費用がかさむ上に、せっかくの見た目も、少し残念ですね。
また、機械を入れ替える場合に、天井開口の大きさが旧品と新品とで一致するかがポイントです。
新品の室内機が小さくなる場合、天井の隙間を埋める補修しないとなりません。
大きな天井工事費用が発生します。

天吊型・壁掛型

一方で、ノミコミを気にしなくていいのが、天吊型や壁掛型です。
各メーカーさんによって、取付スペースの制限はありますが、殆ど心配ないでしょう。
ただし、新たに天吊型や壁掛型を設置する場合、壁に穴を貫通して配管・配線をする必要はあります。
また、気流方向がほぼ固定されますので、温度ムラが生じやすくなります。
排水経路にも制限が生じることがあります。
冷房時に室内機から排出される水(凝縮水)を「ドレン」と呼びます。
ドレンの経路に障害物があると設置場所の要望を出しても、自然勾配で排水できませんので施工できないことがあります。

ビルトイン型

天井に機械そのものを仕込んでしまうのが、ビルトイン型です。
吸込口と室内機がセットになったものと、吸込口も吹出口も室内機も離したものとがありますが、設置場所の自由度は最も高い機種になります。
空気を吸い込む場所も、吹き出したい場所も思いのままです。
L字型をしたような、特殊な形状の部屋でも大丈夫。
隣の部屋の空気を吸い込んで、こちらの部屋に吹き出すことも可能です。
天井内に室内機を収めますので、運転音がかなり小さく、天井の見た目を一切 損ないません。
ただ、修理などのために点検口は必要です。
またダクト(空気を通す配管)の工事や吹出口・吸込口が別途必要です。
そしてビルトイン型はフィルターの位置も忘れがちです。
不衛生ですし、電気代も増加しますので、ご注意ください。

床置型

設置作業、もしもの修理、フィルタ清掃などが簡単なのは、床置型。
天井にフィルタがある場合は、脚立などが必要になりますが、床置型なら目の前です。
温められた空気は比重が軽くなり、上へ上へと逃げていく、また降りてきにくい性質があります。
だから部屋の低い部分ほど暖めにくいのですが、床置型は吹出口も低い位置にあるので、暖房効果も期待できます。
逆に、デメリットは運転音。
耳に近いのでうるさく感じやすいです。
工事によりますが、配管類も丸見えだったりしますし、何よりそれだけ場所を取ってしまいます。
そして、風が直接当たりやすいので、暖房の空気を嫌う方には向きません。

簡単にですが、各タイプ別のメリット・デメリットをまとめておきますのでご参考になさってください。

タイプ メリット デメリット
天井カセット型
[4方向・2方向・1方向など]
・天井がスッキリ
・配管・配線の接続が天井裏
・4方向型は部屋の中央に設置
・全体温調に効率的(ムラが少ない) ・天井ノミコミが必要
・天井ノミコミが必要
・天井開口が適合するか(天井工事が必要)
天吊型・壁掛型 ・設置場所をほとんど問わない

・天井工事がない(壁貫通は必要)

・気流方向がほぼ固定
・ドレン経路に制限
・ドレン経路を立ち上げる場合はパーツを要す
・運転音がやや大きい
ビルトイン型 ・吹出口、吸込口の位置が自由自在
・部屋の形状を問わない
・見た目を損なわない
・運転音がかなり小さい
・ダクト工事
・点検口を設けておく必要あり
・フィルタ清掃を忘れない
床置型 ・設置が簡単
・修理、フィルタ清掃なども簡単
・暖房にやや効果的
・運転音は大
・配管が見えやすい(工事による)
・風が直接あたる

新設の場合と入替(リプレース)の場合の注意点

建物を新築する場合や、既に建物がありエアコンを新設する場合は、前の項をご参考に施工業者様とご相談しながら状況に適した機種を選んでください。
注意が必要なのは、機械が古くなった・修理ができないなど入替が必要な場合です。

メーカー様による注意

A社のエアコンから入替する場合には、A社。
B社からならB社、といった形が一般的ですが、近年は各メーカー様のご努力でA社からB社という入替も可能な範囲が広がっています。
「新しい機械はB社にしたい」というご要望をお持ちであれば、施工業者様に相談なさってください。
入替可能か、細かい確認作業と時間は生じるかもしれませんが、可能なケースが増えています。

配管・配線

古いエアコンが使っていた冷媒(フロンガス)と新しいエアコンが使う冷媒が異なっていると、配管の制限に引っかかるかもしれません。
配管の口径(太さ)、距離、室内機と室外機の高低差から、思ったような能力のエアコンが設置できない、または入替ができない場合はあります。
配線も同じで、制限がかかる場合があります。
また、配管がとても古いと入替できない場合がありますので、ご注意を。
施工業者様が現地調査に来られる時に、出来れば立ち合いをお願いします。
これらの場合は、全体の配管・配線も入れ替えなければなりませんので、工事費は大きくなります。

搬入出

少ないケースですが、こちらも触れておきましょう。
古い室外機がとても大きくて重くて、人間の力で搬出できない、とか
クレーン車を使わなくてはならない、また、そのために一時的に道路を通行止めにしなければならない、などの場合、かなりの工事費が発生します。
テナントをお借りになる場合、古そうなエアコンがあった時は賃貸人様と事前に、よく協議なさっておくことをお勧めします。
賃借して新しくお店を開いたけれど、すぐにエアコンが重い故障をおこして、修理もできない…。
入替の見積書にも莫大な金額が記載されている…。
悲しい結果になりますので、くれぐれもご注意くださいね。

室内機だけ・室外機だけは可能か?

これは、「不可」となります。
例えば、同じメーカー・同じ年式・同じシリーズ・同じ能力であれば可能ですが、恐らくそんなケースは存在しないし、入手もかなり困難かと想像します。
稀に「ウラ」施工業者が、「これとこれは、実は接続可能だから、室内機だけ入替えをしましょう」と、そそのかしているらしいですが、想定外のトラブルの時、メーカー保証はありません。
替えるなら、室内・外機とも一括しての入替が必要とご認識くださいませ。

配管・配線工事費用

機械の入替だから、配管工事や配線工事は存在しない筈なのになんで見積書に記載が?
という疑問をお持ちの方がいらっしゃるかもしれませんが、工事自体は、存在します。
配管・配線の接続場所が、ぴったり同じ、ということはありませんし、場合によっては溶接などで配管を少し伸ばす必要もありますので、それらの「軽微な工事費用」は発生します。
地域差や現場の状況もありますが、五~七万円以上の記載がある場合は、質疑をなさった方がよろしいかと考えます。

まとめ

機種ごとの特徴と、入替の場合の注意点について観てきました。
機種は、お部屋の状況に応じた適切なものをお選びください。
そして、機械だけを入れ替えるという場合は、「実は配管は古いまま」というリスクをご認識ください。
冷媒を通す配管は、一般的には銅製で耐久性にも優れますが、過信しているとトンでもない費用を負担なさることになります。
安いことに越したことはありませんし、工事の時間をみても、機械の入替だけの方が負担は少ないです。
ただし、前述のポイントに注意していただき、最良の手段をお選びください。

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