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運転しない、風がでない、水漏れする!室内機のトラブル対策

運転ランプは点灯しているけれど、風が吹き出さない。
急に水漏れを起こした。
今回は家庭用エアコンが起こす室内機のトラブルを想定して、対策をご紹介します。

運転しないトラブル

リモコンは正常に信号を発信しているけれど、室内機は何の反応もしない、しばらく運転するけど気が付くと止まっている、など、「運転しない」という症状にもいろいろあります。
時間別に見ていってみましょう。

約5~20分後に停止する

運転開始から、何の問題もないのに5~20分ぐらい経つと停止する場合は、室外機が正常に放熱できていない場合があります。
リモコンで運転を開始した直後に、室外機を観察してみてください。
一般的には、まず室外機の送風機が運転を始めます。
その数分後(条件によります)、圧縮機が運転し始めます(送風機とは別の音か、もう一つ増えるイメージです)。
その後も、通常なら送風機、圧縮機ともに運転をし続けます。

送風機は正常に回転していましたか?

送風機がそもそも回転していない場合、最近の機種ではすぐにエラーを出してしまい、室内機にもどるとエラーを示すランプが点灯・点滅しますが、やや過去の機種では、送風機を無視してとりあえず圧縮機が運転し、放熱ができていない温度を感知してからエラーを出します。
このケースでは5~20分くらいかかるでしょう。
電子基板や送風機の交換が必要になりますので、送風機が運転しない場合は専門業者様に依頼してください。

障害物はないですか?

室外機の周辺(特に全面)に、室外機が吹き出す風をさえぎるような障害物などがいでしょうか?
送風機が正常に運転していても障害物などの、風をさまたげるものがあっては、やはりエラーを出します。
障害物がある場合は、風の通り道を確保してから、再度、チャレンジしてみてください。

2~3分後に停止する

原因はたくさんありますが、室内機か室外機か、または両方の電子基板が通信できていない故障であることが多いです。
メーカーや機種や年式にもよりますが、一般的には、内外の基板の間で通信がうまく行われない時、1度の通信ミスでエラーは出しません。
何回か時間を置きながら、チャレンジし直します。
決められた回数の通信ミスを計測してから、エラーを出しますが、その間、室内機の送風機は運転する場合があります。
基板の交換が必要になりますので、エラー内容を確認して専門業者様に修理依頼をしてください。

一切動かないトラブル

一瞬も動かない場合は、次のような原因が考えられます。

①電源が落ちている

ブレーカーを確認してください。

②コンセントが抜けている

コンセントプラグはしっかりと差し込まれていますか?

③全面グリル・吹き出しルーバーが半開き

異物がないか確認し、しっかりと閉めてください。 
機種によっては、全面グリル(フィルター清掃を行う時に開くグリル)や、吹き出しルーバーが完全に閉まっていないと、運転を開始できないように安全対策が施してあります。

④異常履歴が解消されていない

コンセントを抜いて3~5分後に再起動をしてみてください。 
電子基板が、前回の異常履歴を誤って記憶していることが稀にありますので、電源供給を停止して、履歴の記憶を消去してみます。

⑤受信部や電子基板が壊れている

リモコンからの信号を受け取る部品や、その信号を受けてエアコンを動かしはじめる基板が壊れている場合は、専門業者様による部品交換が必要です。

⑥圧縮機が壊れている(ロックしている)

専門業者様による部品交換、もしくは、修理代金が高額(9~10万円程度)であればエアコンの入替となります。
エアコンを構成する部品の中で、最も大きな電気が流れるのが圧縮機ですが、さまざまな原因で故障することがあります。
圧縮機のロック(固着)を検知した場合は、瞬時に運転を停止するように、設計されているものがほとんどです。
なお概ねの機種は、圧縮機に限らず、過電流(規定値以上の電流が流れるトラブル)や漏電などを感知した場合も、瞬時に停止するよう作られています。

すでに、何らかのエラーを出している場合

エラー内容を確認してから、専門業者様に相談なさってください。

風が出ないトラブル

吹き出しルーバーは開いていますか?
吹き出しルーバーを開閉させる小さなモーターや歯車が壊れているか、開閉の動作を邪魔する異物はないでしょうか?
開閉させるモーターや歯車に原因がある場合は、専門業者様による部品交換となります。

送風機が回転していない

多くの機種が、室内機送風機が運転しない場合、それを知らせるためのエラーを設定していますが、古い機種では設定されていないこともあります。
ルーバーを開いたけれど、内部に見える送風機が回転しない場合は、やはり専門業者様による部品の交換が必要になります。
棒のようなもので固着していないか確認したり、指を直接もっていくようなことは、危険ですので控えてください。
どうしても、確認してみたいという時は、必ずコンセントを抜いてからにしてください。

フィルターが目詰まりしている

フィルターが目詰まりしていては、弱々しい風しか吹き出しませんし、電気代のロスばかりか不衛生です。
また、後述しますが、水漏れの原因の一つでもあります。
こちらも、一度停止して、安全のためコンセントを抜いてから、フィルターをキレイにしてください。

水漏れトラブル

業務エアコンの場合、水漏れに至る前に様々なセンサーやエラーが設けられていて、完全ではないにしても、未然に水漏れを防ごうとする構造になっています。
しかし、家庭用エアコン(壁掛型)では、(少なくとも私は)聞いたことがありません。
なので、突然、発生してしまうのが水漏れです。
大きな被害にならないよう、対策を取っておきましょう。

室内機の下に物を置かない

そもそも、電気製品や水に濡れてはいけない物を、室内機の下に置かないようにしましょう。

フィルターの清掃をこまめにしましょう

室内機の構造によっては、フィルターが詰まることで、送風機が意図しないルートで水を巻きあげることが、稀にあります。
前述しましたが、清掃をしないフィルターは、不衛生ですし電気代の大きなロスになります。
進んで清掃をなさって、風通しのよいフィルターを維持なさってください。

室内機の傾き

あまり発生しないことですが、取付工事が不十分で、室内機が傾いてしまった場合にも、水漏れは起こります。
調整や、再度、強固に取り付けるには専門的な技術が必要です。
施工をした業者様か、専門業者様に依頼なさってください。

物をぶつけた

稀に長い物を運んでいて、室内機にぶつけることで、室内機内部の水受け皿(ドレンパンと言います)が割れてしまうことがあります。
心配な場合は、室内機のフィルターを取り外すと、無数の薄い金属板が並んだ熱交換器がありますので、ここに水をペットボトルなどに汲んで、静かにゆっくりと水をかけてみてください。
破損があるようなら、下に滴ってきます。
この試験をなさる場合は、あらかじめ水が落ちても良いように、室内機の下を養生(ようじょう)しておきましょう。
この試験自体は、ユーザー様がおこなっても結構ですが、ドレンパンの交換は、複雑な部品をかなり多く取り外して、ドレンパンを交換した後、全て正確に取り付け直さなければなりません。
ドレンパンの交換は専門業者様に依頼してください。

配管に異物が混入した

正常ならば、室内機から延びる排水管を水が通って排出されます。
直径は10~15cm程度の細い排水管ですが、管の先端から虫や土、ゴミなどの異物が混入すると、うまく排水できずに、室内機からあふれ出してしまいます。
フィルター清掃をする時は、排水管の先端も確認する、などと時期を決めておき、定期的に点検しておきましょう。

ガス漏れトラブル

だんだんと、冷暖房の効きが弱くなって、送風こそしていたけれど、ついに何かのエラーを出して止まった、という場合は、ガス漏れが考えられます。
移設工事や、冷媒配管に関わる工事などを行って、不十分な作業があるとガス漏れを起こすことがあります。
専門業者様、もしくは移設工事直後の時はその業者様に連絡してください。
このガス漏れ状態で、運転を続けると、正常な部品にもダメージが及びます。
エアコンを運転したいところを、グッと我慢して対応をお待ちください。

まとめ

他にも室内機のトラブルはありますが、代表的なものだけを、並べてみました。
エラーを出すようなトラブルの場合は、ほとんどが専門業者様に依頼するしかありませんが、水漏れは日ごろのチェックで防げる場合もあります。
エアコンを大切にお使いになることで、寿命を延ばすと同時に、トラブルを未然に防いでみませんか。

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